内容証明郵便で送付するデメリットは?

Q.質問
どんな時でも内容証明郵便で送るのが有効でしょうか?

行政書士・社会保険労務士 岩本浩昭

A.特定社会保険労務士・行政書士岩本の回答

内容証明郵便で送って効果がある場合もありますが、実は、内容証明郵便で送らないほうがいい場合もありますのでご注意ください。

デメリットは?

「内容証明郵便を出すのにデメリットってあるの?」とびっくりされる方もいるかもしれません。

トラブルが起こったとはいえ、いつでもどんなときでも内容証明郵便を出していいというわけではありません。

内容証明郵便を出して権利を主張するどころか、内容証明郵便を出したことによって逆効果となってしまうこともあるのです。

状況に応じて、どういう形で問題を解決していくのが最善の方法なのかを慎重に考えなければなりません。

では、どんな場合に内容証明郵便を送らない方がいいでしょうか?

内容証明郵便で送付しない方がいい場合は?

例えば、次のようなケースの場合、内容証明郵便を送らない方がいいでしょう。

■これからも相手と付き合いが続くとき

隣近所の人、職場の同僚、取引関係にある人など、トラブルが解決した後も付き合いがある、付き合っていかなければならないときは、まず話し合いで解決するように努めるべきです。

ただ、あまり相手の協力が得られなさそう、長引きそうというときには、内容証明郵便を利用した方がいい場合もあります。

それぞれのケースに応じて考える必要ガあります。

■相手に誠意が感じられるとき

例えば、借金の返済を要求した場合で、相手が支払いの意思があるにもかかわらず、あえて内容証明郵便を送りつける必要はないですよね?

相手が誠意を持ってこちらの要求に応えようとしている場合、内容証明郵便を送ることは相手の感情を害するだけになりかねないので注意が必要です。

■こちらにも非があるとき

トラブルの原因について自分にも非があるとき、内容証明郵便を出すことによって相手の感情を害し、さらに問題がこじれ、きちんと対応してもらえないことにもなりかねません。

自分に非がある場合は相手に誠意を持って対応するためにも、いきなり内容証明郵便ではなく、話し合いから始めた方がいいでしょう。

■相手の手形が不渡りになったとき

手形の不渡りとは、手形を発行した人の資金不足で、支払日に受取人がお金を受けとることができないことをいいます。

相手方の手形が不渡りになったとき、内容証明郵便を出すのではなく、直ちに仮差押え、訴訟、強制執行、破産申立てなどの手続きをとらないと回収できなくなります。

相手の資産状況に応じて取るべき対応を考えた方がいいでしょう。

■相手方が倒産しそうなとき

倒産しそうな相手方に内容証明郵便を送ってしまうと、相手方は財産を隠してしまうかもしれません。

このような場合には、相手の財産を仮差押えするのが得策です。

どのようなケースであっても、今までのいきさつ、経緯、相手方の置かれている立場、財産等を充分考慮した上で内容証明郵便を出すかどうか判断した方がいいでしょう。

内容証明郵便で送付するかどうか判断に迷うという方は、一度私どもにご相談ください。

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